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クリスタル(結晶)イヤフォン

クリスタルイヤフォンのクリスタル=結晶は、ロッシェル塩と呼ばれる結晶で「酒石酸ナトリウムカリウム四水和物」です。

小林健二結晶作品
ロッシェル塩に銅のイオンを加えて結晶化させたもの。

ロッシェル塩を主成分として育成した結晶
小林健二の結晶作品

1672年、フランスのロッシェルという町の薬剤師セニェットが薬として発売したことからこの名があります。セニェット塩とも言います。イヤフォンの中にはロッシェル塩1 センチヘーホくらいのものを薄くスライスして、電極をつけたものが入っています。

ロッシェル塩で作った結晶
(小林健二の自作結晶)

自作のロッシェル塩を薄くスライスして電極をつなげてみた
(小林健二の実験)

ぼくはこのロッシェル塩の大きな結晶を作って、それを石やガラスを切るバンドソーで、本来のブレードを外して自作の糸で作ったものと変えロッシェル塩の飽和溶液をかけながらスライスしました。

左が自作のロッシェル塩結晶、右はその結晶で作ったイヤフォンです。
*画像は出版物「NHK趣味悠々大人が遊ぶサイエンス」より複写しております。

ロッシェル塩は結晶のある方向に電圧がかかると、歪む性質があり、連続して電圧が変われば、ロッシェル塩は振動します。その振動が振動板に伝わって音として聞こえるのです。

*「NHK趣味悠々ー大人が遊ぶサイエンス」(日本放送協会出版)より編集抜粋し、画像は新たに付加しています。

KENJI KOBAYASHI

ロッシェル塩結晶の作り方

人工結晶

 

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[PROXIMA 奇蹟の場所]

小林健二個展[PROXIMA-INVISIBLE NUPTIALS]案内状です。

「PROXIMA- INVISIBLE NUPTIALS(プロキシマー見えない婚礼)]小林健二個展のサプリメントとして製作された本です。

1、

ぼくは子供の頃から、鉱物や恐竜などが展示してある自然科学の博物館に行くのが好きでした。そしてまたぼくが思い出せないところまで自分の記憶を巡ってみても、そうしたものを物心がつく頃より好きだったと思うのです。その他にもぼくのお気に入りは、クラゲやゼリーのように、あるいは硝子や石英のように透明なもの、また鳥や飛行機のように空を飛ぶものや電気などによって発光する淡い光、蛍や夜光するものたち、星や宇宙の話、そして闇に潜む目に見えない霊と言われるものたちのこと。また、時にひどく醜いからかもしれない悲しみを背負った怪物と言われるものたち全て、等々です。

そしてそれらは今でも少しも変わることがありません。

ぼくは今だに生きていることってどんなことなのか?

宇宙や死、霊や結晶というものについていろいろ知って見たいと思い、たくさん本を読んだりしてみても、何ら自らの問いにすら答えることができないでいます。

ぼくはきっと不思議と感じる事が好きなのです。そしてそれについて考えたり、また知ろうとしたりすることが、ぼくがいる意味のように感じられてなりません。

(中略)

小林健二と彼が子どもの頃から通っていた東京渋谷にあった五島プラネタリウムの投影機。現在は廃館になっています。

プロキシマという天体に興味を持ったのは、子供の頃プラネタリウムに行っていたとき「ケンタウルス座のアルファ星辺りに生命がある兆しが発見されそうだ」と行ったようなことを聞いたからだと思います。もちろん聞き違いだったかも知れません。でも今でさえどこかの星の上で、地球とはまた異なる世界があることを考えると、何か言い知れずわくわくしてくるのです。

このプロキシマの世界についてまず思ったのは、結晶の世界のことでした。それはここ数年、結晶を作ることに取り分け興味があることと関係していると思います。結晶を作ると言っても水溶性結晶の育成では、結晶化する条件を整えることが中心であって、結晶となって行くのはそのイオンそれ自身であり、たいてい作業者の意志のままにというわけにはいかないのです。

地球上のいたるところで今では数多くの鉱物結晶が発見発掘されてきました。しかし他の見知らぬ天体では、いったいどのような結晶世界が繰り広げられていることでしょう。生命現象の確認が困難でも、地球型の惑星であるなら必ず鉱物は存在するからです。地球とは異なった組成や地学的運命によって創成される出来事は、どのようなものなのでしょう。

そこでぼくは、地球上であまり天然には見つけにくいだろうと思われる結晶を、作ってみることにしたのです。

結晶が成長して行く様を眺めていると、そこはかとなく不思議な世界へと誘われてゆくのです。一日のうちに0.5ミリでもその成長が見えるほどなら、実はその物質のイオンは1秒あたり数百の層を結成していることになるというのです。観察者にとっては何千何万年の時間の流れを見ているかのようです。いかなる天然の摂理が導くのか、それぞれの成分はその姿を顕わなものとしてゆきます。どのような力が、あるいはまたどのような想いが促すのか、人間には計り知れないと思える世界を、ただただ、まのあたりにするだけです。そんな時にぼくの中に浮かんできた言葉が「見えない婚礼」というものでした。一つ一つ光量子やイオンの世界から極大な宇宙に至るまで、何か人間の目には見えにくい方法があって、それらが知らず知らず了解し合うような、まるで聖なる婚礼のような・・・。

小林健二自作結晶「プロキシマ系鉱物」

小林健二自作結晶「プロキシマ系鉱物」

小林健二自作結晶「プロキシマ系鉱物」

小林健二自作結晶「プロキシマ系鉱物」

2、

ぼくの住む街には植物園があります。ときおりぼくはその場所へ出かけます。ここはまた数百年の間、人に触れられていない小さな場所が庵のように点在しているのです。天然の世界から見れば瞬く間の事であっても、大きく様を変えてしまった人間世界の都から、それほど高くはない堀の内に大切な世界は守られ続けているのです。必ずしも大きくはなくとも多少開けて見える所から道をそれ、奥まった感じのところでは何処か深い山の中にいるような、そんな錯覚を得るほどの広さはあるのです。ぼくは普段とは異なる丁寧な歩き方をしながら、お気に入りの小さな場所を探して、静かに散策をはじめます。そしてやがてそこは発見できるのです。葉の陰や苔のある石のかたわらなどに、斜めから射した光がはっきりとした陰影をつけ、何処からか水の流れる音とともに、泡が爆ぜるようなかすかな笑い声のようなものが聞こえてくる・・・。涼しい風と暖かな光がやどり、緑色と清らかな水とによって囲まれた、そこは清潔な秘密の楽園です。

ぼくはいつのまにか名も知らない、小さな翅のある生体に姿を変えて仲間たちとそこで暮らしています。霞のようなやわらかな水蒸気を通して差し込んでくる日差しは明るく、碧(みどり)色の翡翠(ひすい)のように澄んだ暖かな水につかっているものたちは、みんな楽し気に何かを語らいあっているようです。彼らの美しい身体を被うものは何一つとしてなく、自由な開放感がここには溢れています。近くには沢があり、きらきらとした輝ける音響が彼方までを支配して、遠方を行き交う鳥のような生き物の声は、深い残響の中で複雑でいながら爽やいだ一つの調べを持っています。しっかりとした垣根のように青色に透ける植物たちの生茂るまにまに、世界は無限に広がり、その涯は淡い紫色の夜明けの風景へと霧がやわらかく溶かしているのです。

魚のようなしなやかな身体と花のような笑い、音楽のような哲学と木漏れ日のような英知。うっとりするような、まさに見えない婚礼なのです。

小林健二は時々近くの植物園に出かけて、自作レンズで撮影をしている。

小林健二写真作品(自作レンズでにより撮影)

小林健二写真作品(自作レンズでにより撮影)

3、

これら奇蹟の場所はこの宇宙中いたるところに入口があって、その通路は星から星へと、場所から場所へとつながっている特性を持っています。そしてどのような生命現象でさえ、この秘密への通路に入ることができるのです。ただそこへ行ってみたいと探しているだけでいいようです。

たとえば今はまだ早朝なのですが、ぼくのいる部屋のベランダにスズメが来て鳴いています。これは毎朝の風情ですが、先程その傍らに一羽のメジロがやって来て、まるでスズメと手すりの上でさえずり合っているようでしたが、しばらくすると彼らは一緒に朝の世界に飛び去って行きました。その際、二人は何かうなずき合ったようにぼくには見えたのです。まさに彼らもまたそんなプロキシマの世界へと行き去って行ったのでしょう。

跋、

液体空気のような魔法が彼方まで澄み渡っている

未だに遠く「婚礼」という名の未知の星から

ときおり幻は交通してくる

人魚のようなくらし

揮発性のまなざし

どうしたのだろう あれから一年が経つというのに

現(うつつ)は夢へと そして夢は現へと

銀色の過去の歴史を永遠の湖に深く沈め

ぼくらは雑踏の中でも目を瞑れば

その場所を思い出せる

幾千の事実と幾億の夜とが結合し 姿を現す遥かな神秘の風景

それらへと続く明滅する星雲を従えた蒼い寝台

ゆっくりとその方向を指差している水先案内の鶫(つぐみ)に似ている生命体は

もう二度とここへは戻れないことを知っている

結晶化し 変化して 成長する緩やかに回転している巨大な船体

それらは何物からも強いられることもなしに

固有のありさまを形成してゆく

塩基の日記へ 酸性の言語によって記された想いの原影

そこでぼくらは違う姿で、もう一度巡り逢う

小林健二

*「PROXIMA-INVISIBLE NUPTIALS(プロキシマー見えない婚礼)」より編集抜粋し、画像はあたらに付加しています。結晶作品はこれまでに紹介していない画像を選んでおります。なお、今回の記事はこの本の後書きにあたり、前書きにあたる文章を以前紹介しているのでリンクでご覧ください。

プロキシマ系鉱物ー[PROXIMA-INVISIBLE NUPTIALS]より

KENJI KOBAYASHI

 

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「光さえ眠る夜に」をめぐる覚え書き

「ひかりさえ眠る夜に」福井市美術館での小林健二個展(ポスター)

「ひかりさえ眠る夜に」福井市美術館で2003年開催された小林健二個展。手前に見える結晶は小林健二自作のレシピにより、会期中に水溶液の中で結晶は少しづつ成長を続ける。

宇宙を満たしていた光から物質や時間が生まれ  、惑星や生命が誕生する。やがて自分自身の存在理由に疑問をもつ生き物の意識が、 肉体を離れ、物質を解体し、すべてが光へと回帰していく・・・。

アーティストである小林さんが過去にこの話を作品 の題材として表わしたことはないが(*その後福井市美術館での個展のタイトルとなり、作品製作に取り組んでいる)、その夢は、 彼にとって現在までずっと意識 のなかにあり続けている大きな体験なのだという。

以下、夢をめぐるあれこれを聞いて見た。

「実際見たのは、  高校1年の夏休みだったと思う。生物や人間だけの夢は付録みたいにそのあともちょこちょこ見たけれど(笑)、宇宙の光の夢は一度きりだった。とてもリラックスできて、本当に充実した夢で、いまでも当時の修学旅行とかの体験より、よっぽどはっきりと思い出せるよ。目が覚めたときには、逆にからだが重くてだるくて、周りの景色がぼやけて、水底(みなそこ)にいるような感じだった。

最初は『すげー夢見た』って興奮して、友だちに電話したんだけど、話しようがなかったから結局言うのやめてしまったんだ。

その夢を見たら、現実ってすごくつまらないような気がして、『また見ないかな』って、2-3日部屋から出ないでベットの中にいたように思う。人によっては山にこもって宗教家になっちゃったりしたかもしれない(笑)。それほどすごい体験だったから。

今回 のはスケッチブックに簡単に描いたイラストと文だから(*今回の記事では掲載していませんが、いつかこのサイトでも紹介したいと考えています。)、かえって説明的で、  物語としての流れがあるようだけれど、本当はすごく映像的な夢だった。

光が集まって、そしてそれがまた集まって、とっても、眩しく美しく ダンスをしているみたいに繰り返されてゆく。夢のほとんどはそんな気持ちのいいシーンの連続。

話してしまえばそれだけだけど、なにか、ぼくにとっての一つの確信のようなものを感じたんだ。こういうことをいうと、とかくあいつは宗教がかっているっていう人がいるかもしれないけど、ぼくは、ぼくらの星の上で本当に幸福や平和であるってどんなことなのかを考えていたいだけなんだ。」

人の一生も 生命の誕生も光のみた夢に過ぎない、夢とはいえそんな大宇宙の物語を決定的なものとして見てしまった前と後では、意識の上でも、変化があったに違いない。

「ひかりさえ眠る夜に」福井市美術館での小林健二個展会場

「それからは、物理にとても興味が出てきて、それまで以上に図書館や 神田の古本屋に行くようになった。そのくらい、ぼくの日常というか、ぼく自身の興味や意識に直接影習を与えたと思う。ただ、そのときはちょっと自閉的になっちゃったりした。だって、人に話したってうまく伝わらないと思っていたしね。高校二年の時、童話のような文章を書いて、その一番最後の章で、『ひかりさえ眠る夜に』という話を書いた。  でもそれが夢で見たものだな んて、  みんなにはいわなかった。二十歳をすぎた頃からかな、親しい人に酒の上の話なんかで時々話すようになったのは。」

「ひかりさえ眠る夜に」福井市美術館での小林健二個展会場。手前に見える結晶は日々少しづつ成長しているため、来場者には観察できるようなパスを美術館で発行したとのことです。

「ひかりさえ眠る夜に」福井市美術館での小林健二個展より。展覧会の最終日近くに撮影された結晶の状態。溶液で満たされた容器いっぱいに結晶が成長している。

夢をきっかけとしあらゆる物理現象への関心は、その後宇宙創生にまつわる小林さんなりの一つの仮説を導き出すことにもなった。

「ひかりさえ眠る夜に-ON A NIGHT WHEN EVEN LIGHT HERSELF SLEPT」より

「夢から率直に感じたことを言えば、物質は光からきているんだという宇宙観は、ビッグバンが宇宙の初めだとする考えよりもある意味ですごく合理的に思えるんだ。だって相対的に比較するものもないコズミック・シーズをイメージするのは難しいし、いつだって宇宙の内と外という概念にとらわれなければならないからね。それにぼくらが見聞きし感じるこのできる世界が光の変化から始まったとすれば、核力や重力の関係、電磁波や素粒子も説明しやすいと思うんだ。」

「ひかりさえ眠る夜に」福井市美術館での小林健二個展会場。美術館はとても広く、何部屋かに分かれていて、別の一室で青く発光する作品中心に展示していた。

「ひかりさえ眠る夜に」福井市美術館での小林健二個展会場。発光する作品中心に展示した部屋を上から撮影したもの。

日常の世界から宇宙空間へ。彼の見た夢そのままに時空を自在に跳躍するその視点は、話すうちに、ふたたび現在の地球にもどってくる。

「非常に危うい状態にある地球について、考えたいことは山 ほどあるよ。人間だけが地球に住んでいるわけではないのに、資源も環境も独り占めしている。地球の永い一生のほんのわずかのスポットを占 める人間界は、自らの招いた不安で渦巻いていて、さらにその速度は加速しているんだ。まるでブレーキのない自転車に乗っているようなものだよね。下り坂に差し掛かった時、コントロールを失えば、もはやだれにも止められなくなてしまう。」

「ひかりさえ眠る夜に-ON A NIGHT WHEN EVEN LIGHT HERSELF SLEPT」より

最近の夢について聞いて見た。

「2-3日前にオニギリ畑の農夫になる夢を見たけど・・・今ちょっとダイエットしているからかな(笑)。

ぼくの夢は、ぼくらの町や国 や星のことや、いろいろな生き物たちが いること、きっとみんな愛されたいんだということ、そんなことを照れないでみんなで話し合える社会が来ること。そして、がむしゃらに自然をなぎ倒して大きくなった人間社会が、すこし 立ち止まって考える時代が来ること。」

人が自分自身であるために、全ての生命 の心が一つになれるように。かつて彼の夢のなかで光がそっと夢見た理由が、そして彼がそれを私たちに伝えようと思い立った理由が、少しづつわかり始めたような気がした。

「ひかりさえ眠る夜に-ON A NIGHT WHEN EVEN LIGHT HERSELF SLEPT」福井市美術館発行(展覧会の図録)

「ひかりさえ眠る夜に-ON A NIGHT WHEN EVEN LIGHT HERSELF SLEPT」福井市美術館発行(展覧会の図録)

on-a-night from Kenji Channel on Vimeo.

*1995年のメディア掲載記事より抜粋編集しており、画像は新たに付加しています。(* )の部分、画像キャプションはこちらで書いています。

KENJI KOBAYASHI

 

アーティストインタビュー:小林健二さん

小林さんは絵画や立体造形を広く手がけている一方、科学、物理、電気、天文、鉱物学などの自然科学をアートと融合させたような、ちょっと懐かしくて、しかも不思議な仕掛けのなる作品を数多く発表しています。今日、訪ねたアトリエにも薬品や鉱物の標本のようなものがいっぱいあって、実験室のような雰囲気もします。おそらく、小さいころは科学少年であり、工作少年ではなかったと思うんですが、いかがですか?

アーティスト小林健二(文京区のアトリエにて)

「科学少年」や「工作少年」であったかはぼくにはわかりませんが、工作や科学は子供の頃から好きでしたね。今でもそうなのですが、ぼくの中では科学や図画工作、それから音楽と美術というように、どれも分野で分けられているものではないんです。もし、自分の中で多少区別があるとすれば、好きなことと苦手なこと、あるいは興味があるかないかということだろうと思うんです。むしろ美術ならそれ自体が、他の分野から全く独立して存在しているということは考えにくいですよね。

油彩画を描くにしても、木を彫刻するにしても、あるいは電気を使ったり、ぼくのようにある種の結晶を作ることにしても、いつだって何がしか他の専門分野の知識や技術と切り離せないことは多いと思います。光を使った作品を製作する上でも、電気的な構造の部分や工学的なところ、またはそれに伴う金属加工などの作業や、あるいは樹脂などの化学的変化についても、知らないでいるよりはある程度理解していた方が、よりイメージに近い状態に近づける可能性があるわけですからね。

この国がとりわけその傾向が強いのか、ぼくにはよくわかりませんが、ある意味で、いろいろなことをまずはカテゴライズしないことには気が済まないような国民性があるんじゃないかな。

ぼくは絵を描いていたりするけど、作曲をしたり文章を書くこともあります。そうしていると、『どうして美術だけではなくて、音楽や文筆活動やいろいろされるのですか』と聞かれることがあるんです。でも、伝えたいメッセージやそのイメージに何が一番適しているかで表現方法は変わってくるし、そのことに自由でいたいと思うんです。ですから、ぼくにとって技術的な表現の分野を分けることはあまり意味のあることではなくて、何をしたいかといったその内容や必然性の方が重要に思えるんです。」

小林健二作品「夏の魚」
油彩画(自作キャンバスに自作絵の具)

小林健二作品「LAMENT]
(木彫と鉛などの混合技法)

小林健二作品「MINERAL COMMUNICATION-鉱石からの通信」
(作品の内部に設置された小さな鉱物(ウラニナイト)から発する微量の放射能をガイガーカウンターが感知し、モールス信号とも取れる発信音が作品から聴こえてくる)

小林健二結晶作品
(自作の人工結晶)

小林健二結晶作品「CRYSTAL ELEMENTS」
(透明なケースに封じられた水晶液中の結晶が、季節を通して成長や溶解を繰り返す。画像は展示風景)

小林健二作品「IN TUNE WITH THE INFINITE-無限への同調」
(窓から見える土星が青く光りながら浮いていて静かに回っている作品。内部はおそらく電子部品に埋もれている)

小林健二動画作品「etaphi」

小林健二音楽作品「suite”Crystal”」
(ミニマルミュージック。個展会場などで流すことが多い。現在ではCD化しているが、当初は降るように音が脳裡に浮かび、急いでアトリエにあった録音機(テープレコーダー)に、これもアトリエにあったピアノで収録。)

小林健二著書「みづいろ」
(実話を元に綴られたもの。活版印刷で、装丁も小林がしている)

様々なことに興味があるというのは、小さいころの体験によるのではなかと思います。遊びとしてはどんなことをしていたのでしょう?

「みなさんと同じで、いろいろとしていたと思いますが・・・(笑)。ただ熱中していたことはいろいろあります。例えば恐竜や鉱物について調べたり、飛行機の模型やプラモデルを作ったり、プラネタリウムに行ったり・・・。自分の大事な思い出は、その大部分が子供の頃にあるように感じます。ですから、例えば文章を書いたりすると、『子供の頃は・・・』という書き出しになってしまうことが多いんです。それから、昔の友達にあったりすると、『ケンジ、お前は子供の頃と全然変わってないな』ってよく言われちゃう。これは進歩がないということでもあるんでしょうが、おそらく、ぼくの中ではまだその頃と変わらないものがずっとあって、ぼくには子供の時に感じたたくさんのことが今も大きく影響しているところがあるんでしょう。多分これからもそうなのかもしれません。そもそも人間なんてそう簡単に変われるものでもないだろうし、『三つ子の魂百まで』なんて言うでしょう。」

小・中学校での美術教育の体験について尋ねたいんですが、何か記憶にあることはないでしょうか?

「学校時代に図工・美術の時間ではとにかく、放っておいてくれたという感じでしたね。でもだからこそ自分のやりたいことがはっきりしていた場合、とても楽しかったし、やりたいことが見つかるまでは待っていてくれたように思います。そして少なくとも描き方を強制されるようなことはありませんでした。

『子供のころに何に影響されましたか?』とか『どんな画家が好きですか?』ということを時たまインタビューでも聞かれるんですが、ぼくが影響を受けた美術の作家というのは、あまりいませんでした。絵を描くこと自体は好きでしたが、画家になるんだって気持ちで描いていたわけではないように思います。その一方で自然科学には子供のことから興味がありました。もちろん子供にとって『自然科学』なんていう概念はありませんけど、これは一つの資質だと思うんです。とにかく、星や鉱物、要するに天文学や地学に関することや恐竜などの古生物に関することが好きでした。それで小学生の時には、上野の科学博物館に行ってそういうものを見るのが何よりも好きだったんです。」

小林健二のアトリエ
(色々な道具に混じって望遠鏡が写っている)

小林健二アトリエの一角
(机には顕微鏡や鉱物も見える)

また美術の話に戻してしまいますが、絵としてはどんなものを描いていたんでしょうか?

「実は今でもそうなんですが、とにかく怪獣とか恐竜の絵が好きでした。それで、図工の授業でどんな課題が出ても何かとこじつけて怪獣や恐竜を描いちゃってました。例えば、虫歯予防デーのポスターを描くなんていう課題は、ひょっとしたら今でもあるかもしれませんが、そんな時にも、ブロントサウルスが歯磨きをしている絵なんか描いたんです。でも、ブロントサウルスというのは手が首ほどには長くないので口まで届かない(笑)。それでうんと長い歯ブラシにしたりしました。これは結構先生にもウケましたけど(笑)。でも、それはもちろん例外で、いつも怪物ばかりしか描かないで、おそらく先生も困られていたと思います。」

小林健二作品「描かれた怪物」
(板に油彩、紙、木、他)

ごく普通に考えると、美術や音楽が好きなことと、自然科学に関心を持つことは、子供にとってはやはり意味が違うのではないかという気もします。電気や天文や昆虫に興味を持つことには、それらについて新しい知識を獲得していくという喜びがあり、それは絵を描いたり楽器を演奏する楽しみとは異質なのではないでしょうか?

「ぼくはそのように分析して考えたことはないですね。初めにも言ったように『自分にとって好きなことと苦手なこと』という基準が何よりも大きいんです。『好きなこと』とは自分にとって『楽しいこと』、あるいは、『感動できること』と言い換えてもいい。夜空を見て星が綺麗だなと思ったことや、冷たく光っている水晶の結晶に見とれてしまうような感覚が最初にある。電気というのはもちろん物理学の一つの分野ですけれど、ぼくにとっては、フィラメントが光って綺麗だというのは、星が輝いていることの美しさとどこか通じているわけだし、あまり違いはないんです。

ものが光る理屈にはいろいろあります。星やホタルも、LEDや月も雷もそれぞれ異なった方法で発光しています。でもぼくにとっては重要な問題じゃない。肝心なことは、それを見てどう思えるか、そこへすうっと気持ちが引き込まれていくかどうかということなんです。でもその後さらにその不思議な現象にまるで恋でもするように深く知りたく、また近づきたくて科学の世界に足を踏み入れたとしても不自然なkじょととはぼくには思えないけど・・・。

だって、考えてみれば、もともと子供にとっては、そういう分野わけはないわけですよ。だからこそ、そういうことを教える必要があるという立場も一方はあるでしょうけど。たとえがホタルが光るというのは、一見、物理的現象でしょうが、実はあれはルシフェリンとルシフェラーゼという物質によって発光しているわけで、有機化学の問題になってきます。これはLEDが通電により電子のぶつかり合いによって発光したり、太陽中の水素がヘリウムになるときに熱核融合反応により発光していることと、それぞれに違っている。だけど、そういうことはあくまでも理論であって後からくる。まずはそのことを知っていなければいけないということではないし、そういう知識がなくとも、子供たちは、ホタルが光ることを綺麗だと感じたり、不思議だと思ったりするわけでしょう。

これは、おそらく美術の場合でもまったく同じだろうと思うんです。例えば、名画というのは、あらかじめ認められた価値のあるものだから尊いのではなくて、子供の目から見ても、そこに面白さや美しさが感じられることに意味があるのだという気がします。いくら値段の高い絵だって、『これは価値があるから感動しろ』というのはおかしい。作品を受け取る子供達の中に興味や関心が培われていなければまったく意味がないだろうと思うんです。」

おっしゃることはよくわかります。ただ、教育の主要な目的として、文化遺産の世代間伝達ということはあると思うんです。ですから、まず知識を持津ことで、一層興味を喚起されたり、深い感動につながるということもあるように思うんですが・・・。

「それはあるでしょう。でも、ぼくは感動することの本来の意味についてお話ししているわけです。ホタルの発光がルシフェリンとかルシフェラーゼという物質の反応によって起こっているということは、さっきお話ししましたけれど、それで全てが説明されたことになるでしょうか。DNAの主要な物質であるディオキシリボ核酸は、アデニンやシトシンやグアニンやチミンといった物質によってヌクレオチドを形成していますけれど、どれが分かったからといって、生命現象が解き明かされたとは誰も思わないでしょう。同じように仮に人のゲノムが完璧に解読されたとしても、それによって人の心が理解できるというものじゃない。ですから、知識によってわかるといったところで、それはあくまでもごく狭いフィールドにすぎません。でも大人たちはそこでいかにも分かったような気にならなければいけないと思っているんじゃないでしょうか。」

小林さんの作品は子供達にも人気があるのではないかと思うんですが、展覧会などでの子供達の反応はどんな感じですか?

「ぼくの作品がどれくらい子供達に人気があるのかわかりませんけれど、興味を持ってくれる子供は結構いるという話は聞きます。自分が面白いと思ったものにじっと見入ってくれている子を見かけたことがあります。そういう様子を見ていると、子供の頃ぼくが博物館の陳列物に惹かれたのと同じように、自分の心の中の何かを探そうとしてくれているような気がしますね。」

小林健二展覧会「PROXIMA(ARTIUMにて)」の一室風景

今、話を伺っているこのアトリエには、鉱物の結晶や化石、星座板とか昆虫の標本やおもちゃのようなもの、それから薬品やいろいろな道具がたくさんありますよね。また書庫の方には、化学実験や自然科学に関する書物を始め、ありとあらゆる本が並んでいます。『おもちゃ箱のよう』という表現はありきたりかもしれませんが、とにかくここにいると小林さんの個性的な世界を感じます。これは、言わばモノが何かを語っているのではないかとも思えます。ただ、モノの世界というのは実はアブナイところもあって、最初の興味から離れて集めることが目的になってしまうことが、子供のコレクションなどではよくありはしませんか?

「それは、例えばチョコエッグのおまけで1番から3番と5番と6番が揃っていると、抜けている4番がどうしても欲しくなっちゃうようなことでしょ(笑)。ぼくにはそういうことは全くないですね。また本や鉱物標本などは、見る人によっては物質としのモノに見えるかもしれませんが、ぼくにとってここにあるもののほとんどすべては、いわばこの世とは一体何かを知る、あるいはそれに近くための手段だとも言えるんです。ですから、本たちの中にある見えないはずの風景や標本たちから感じる不思議な存在の意味のようなものがぼくにとってはとても大切なのです。それが結果的に集まってくるだけのことなんです。ここにある鉱物の中には、現在は世界のどこでもほとんど採掘されていないため希少価値がある、かなり高価なものもありますけれど、その反面、夜店で売っているようなものもあります。それはその時『どこか心を惹きつける』と思うからつい買ってしまうんです(笑)。

ただここで大事なことは、美しいと感じるものに出会うという体験はとても大切だということです。なぜならそれは人によって全く違うものであるか、あるいは共通する部分があるのかを感じることでもあるからです。子供でも大人でもその人がどこに惹かれたり気になったりする事柄や出来事に、その人の個性や核心に触れるヒントみたいなものがあるんじゃないか。また現代のように便利や効率が求められると不思議な世界と出会いながら、科学や美術に接してきた歴史もだんだんと経済に取り込まれてきたという感じは否めないと思うし、人間や力のあるものを中心に考えが進んでいくという傾向があると思うんです。

大切なのは、天然の神秘に出会うことによって、ぼくたちがその美しさを感じて生きていく、そういう生き方を決して無意味とは思えないからです。」

小林健二の書庫
(2005年「STUDIO VOICE」記事からの複写)

小林健二アトリエの一角
(薬品や樹脂などの棚)

小林健二アトリエの一角
(実験中の自作結晶などが見える)

一般に私たちは、美術の教育というのは、絵を描いたり彫刻を作ったりする製作体験をもとにした表現行為だと理解している気がしますが、今のお話からすると、美術や美術教育の意味はもっと広く捉えられるというわけですね。

「美術というのは、そこにあるもののことではなく、作品とそれを作る人、それを見て感じる人との関係や、その人の生き方だろうと思います。一方、Educationというのは、ラテン語の『道を拓く』という意味からきていると言われています。人が歩けないような荒野に道を切り拓いていくことです。ただし重要なことは、その道を歩くことを誰も強制されいことでしょう。どの道を選ぶかということは一人一人が判断していかなければならない。明治になって日本語になった『教育』という言葉も奥深い意味を持ってはいますけれども、子供たちに教え、彼らを育んでいけるような見識を持った大人たちが、今はどれだけいるだろうかということが気になります。単に自分たちの価値観を押しつけて「いるだけれはないのか。義務教育という制度にしても、全ての子供たちは教育を受ける義務があるという意味だと理解されているのではないかと思いますが、本当はそうではなくて、これは大人の側に教育制度を整える義務を課しているということであって、子供たちが教育を受ける権利を保障しなければならないということですよね。」

確かに、これまでの教育にはみんなが同じことをすることを通してある到達点を目指していくというような授業が多かったようです。けれども最近ではそれを反省して、図工・美術の授業でも、同一時期の中でも子供たちが自分に合った様々なスタイルの製作を認めていこうという方向になりつつあるようです。

「それは当然といえば当然だけども、いいことでしょうね。だってもし本当に『ある到達点』というのが存在するとしたら、それはある水準に達するという意味ではなくて、それぞれのその人自身に出会えるということだろうと思うからです。例えば、石を見て『きれいだなー』って感心している子がいるとしますよね。それを見て横から『いつまでもそんなことしてないで勉強しなさい』なんて言っちゃうお母さんがいたりしますが、これは違うと思う。そうやってものを見て感動すること、きっとこれがその子の本当の勉強なんです。だってその子はその出来事に出会うために生まれて来たかもしれないでしょ(笑)。そしてその子の人生の目標と方向を発見するかもしれないわけですよ。こう言う時の子供の目はものすごく輝いている。それが、本当に勉強をしている子供の目だと思うんです。」

*2002年のメディア掲載記事(小林健二へのインタビュー)より編集抜粋しており、画像は新たに付加しています。この記事は教育関係メディアに掲載されたため、質問内容が主に美術教育に関するものになっております。

KENJI KOBAYASHI

 

人工結晶

硫酸アンモニウムカリウムと硫酸アルミニウムクロムなどよって育成された結晶。(小林健二の結晶作品)

*「」内は小林健二談

人工結晶を作りはじめたのはいつ頃くらいですか?

「1992年くらいからですね。」

著書の『ぼくらの鉱石ラジオ(筑摩書房)』にもありましたけど、人工結晶は鉱石ラジオのクリスタル・イヤフォン用に作りはじめたんですか?

「そうですね。その時は圧電結晶を作りたくて、ロッシェル塩(酒石酸ナトリウムカリウム)を買ってきて結晶を作ってみようと思ったんです。とにかく実験ができればいいなと思っていましたから、大きいものが作りたかったですね。

その後他の物質で結晶ができないかとか、自然石を母岩として結晶がくっついていたら綺麗だろうなとか思ったりして、だんだんハマって行きました。色々研究して実験しました。でも、塊を作りたいと思っても、平べったくしかならなかったり思い通りにはならない。まあ、その平べったいのは平べったいので美しいものなんですけどね(笑)。」

母岩に結晶の素となる種のようなものを付けとくんですか?

「その場合はまず種結晶を作るところからはじめて、母岩につけ、その後育成溶液の入った深い容器におくと、大きく成長していくんですね。あるいは、容器の中に石を入れておくと、ザラザラとした母岩の表面に自然と結晶ができていたりします。その時に水溶液の成分を変えると色が変わったりするけど、それぞれの相性が合わなかったり慌ててやったりすると、大抵はシャーベット状になってダメになります。それで何度悔しい思いをしたことか(笑)。

二ヶ月ほど旅行にに行っている間に、40も50も容器の中で人工結晶を作ってたんですけど、帰ってみると一つだけ変わった色の溶液のものがあって、何も結晶ができていなかった。他のはできていたのに一滴だけ違う水溶液がポトンと落ちたから、何もできなかったんですね。それは水溶液を捨てる時にたまたま混ざって一瞬にして何もできなかった容器の水溶液と同じ色に変わったから、わかったんですけど。

そんなことの積み重ねですね。他にも温度や湿度、色々気をつけなければなりませんね。」

硫酸銅と硫酸コバルトの結晶。(小林健二の結晶作品)

クロム酸リチウムナトリウムカリの結晶。(小林健二の結晶作品)

ロッシェル塩などの結晶。(小林健二の結晶作品)

ー手探りの実験結果

「何でもかんでも混ぜれば結晶になるかという訳ではないんです、、、。

関係資料なんか色々調べてみました。人工結晶っていうと、人工宝石などを作るベルヌーい法やフラックス法、人工水晶などを作る熱水合成法、その他半導体結晶を製作するための資料はあるんですけど、ちゃんとした実験設備がなければ無理なものばかりです。

しかも、水成結晶育成法については、それこそイヤフォンなどの圧電結晶をつくるための資料くらいしかなくて、いかに大きなスのない単結晶のものを作るかといった内容ばかり。個人で製作するにはあまりにも大規模なものが中心になってしまいます。例えば形が美しかったり、色々な色をしたり、群晶になったりすることは本来の目的ではないわけですから、ぼくなんかが求める資料は、基本的には見つかりませんでしたね。

だから最初は圧電結晶に使えそうなものを片っ端から選んで、あれはどうだろう?これはどうだろう?と手始めに実験していきました。そうして作れる結晶を探して行ったわけです。どこにもそんな実験については載っていないから手探りです。

一つ一つの実験にどうしても時間がかかるるし、実際結果が見えてくるまで何年もかかりますよね。

でもいずれ、もっと安定した方法で結晶を育成できるようになったら、人工結晶に興味がある人に教えてあげられるかもしれない。盆栽を作るような気持ちで、好きな人には結構楽しいかもしれない。」

硫酸アルミニウムカリウムなどの結晶。(小林健二の結晶作品)

鉄系とクロム系の物質によって結晶化させたもの。(小林健二の結晶作品)

リン酸カリと黄血塩などの結晶。(小林健二の結晶作品)

ミョウバンと赤血塩などの結晶。(小林健二の結晶作品)

コバルトを含むロッシェル塩などの結晶。(小林健二の結晶作品)

蛍光性の物質を混入している硫酸アンモニウムナトリウムの結晶。(小林健二の結晶作品)

[人工結晶]

例えば水晶は、573度よりも低温で安定な低湿型と、537度から870度の間で安定な高湿型があるが、結晶が生まれるには、高圧、高温が必要とされることが多い。人工水晶には地球内部の環境を半ばシュミレートした高温・高圧によって作られたものもあるが、ここで取り上げている人工結晶は、常温で水成培養できるものである。

小林健二氏によって様々な薬品を使って、常温で人工結晶を作る実験が行われており、今回その成果もいくつかが紹介されている。

中には全長30cmほどの単結晶、直径20cm以上の結晶など、かなり大きなものも作られているし、色味としても様々な美しいが生まれ落ちている。

*2002年のメディア掲載記事より編集抜粋しております。

KENJI KOBAYASHI

検波に使える鉱石いろいろ

いろいろな黄鉄鉱

黄鉄鉱

鉱石ラジオによく使われた石で、感度の良い石です。硫黄と鉄の化合物で、びっくりするほど綺麗な立方体をしているものもありますが、他にも五角形の12面体のものや正8面体のとても細かな結晶など、形は様々です。また化石が黄鉄鉱化することもあります。「愚か者の金」と呼ばれるほど、見た目が金に似ていますが、金ではありません。方鉛鉱よりも固く、割れにくいので初めての人にはオススメの石です。

接合型鉱石検波器
鉱石検波器の多くは鉱石に細り針を立てる、点接点型の検波器でした。接合型と呼ばれる、鉱石どうしを面で接触させたものは、向かい合う面がコンデンサーとして働き、高周波電流が流れ込んで整流作用がうまく得られないためです。しかし、紅亜鉛鉱と他の鉱石を組み合わせると、方鉛鉱や黄鉄鉱よりはるかに良い感度が得られることがあるのです。
人工の紅亜鉛鉱(上)と人工ビスマス(下)の接点型鉱石検波器(小林健二作)

いろいろな方鉛鉱

方鉛鉱

検波器の代表といっていいくらいよく使われ、黄鉄鉱に負けないくらい感度の良い石です。硫黄と鉛の化合物で、見るからに「鉛」という色をしています。ハンマーで軽く叩いて割ることができるくらいもろく、劈開性があるため、小さく割ってもサイコロのようになります。そのため、ネジなどで押し付けると割れてしまうことがあるので、固定するときはハンダで台座を作ります。

斑銅鉱と黄銅鉱

斑銅鉱と黄銅鉱

これらも比較的感度が安定している石です。左側にある三点が斑銅鉱で、金色のところは黄鉄鉱です。斑銅鉱は硫黄と鉄と銅の化合物で、表面が酸化してメタリックな緑・青・紫・赤・黄の斑銅鉱担っています。感度は、割ってから酸化して落ち着いた頃の方がよくなる場合があります。

右側三点が黄銅鉱です。硫黄と鉄と銅の化合物ですが、斑銅鉱のようなメタリックカラーではなく、見た目は金のような感じです。ところどころ青や紫に色づいていることもあります。

紅亜鉛鉱(上段左以外は人工結晶と思われる)

紅亜鉛鉱

紅亜鉛鉱は本来、亜鉛の酸化物ですが、マンガンが不純物として混じっているものは赤っぽい色をしています。方鉛鉱や黄鉄鉱よりも感度が良い石です。日本では産出され図、アメリカ・ニュージャージー州のスターリングヒルとフランクリンという鉱山で飲み取れます。左の石は赤いところが紅亜鉛鉱です。不透明のように見えますが、拡大してみると透明感があります。透明な黄やオレンジに見える透き通った結晶などは人工の紅亜鉛鉱です。

この透明な結晶は酸化亜鉛です。12Vの電源に繋いでみると高輝度発光ダイオードが点灯しました。金属光沢もなく、透き通っているのに、電気を通すというのは不思議な感じがします。結晶の長さは20cmぐらいあります。

そのほかにも感度は保証できませんが検波できる鉱物です。

1、硫砒銅鉱
2、輝水鉛鉱
3、白鉄鉱
4、自然銀
5、銅藍
6、隕鉄

7、錫石
8、自然銅
9、石墨
10、赤銅鉱

 

*「趣味悠々-大人が遊ぶサイエンス(日本放送出版協会)」の小林健二の記事部分より一部抜粋。何回かに分けて紹介予定。画像は書籍を複写しており、鉱石は小林健二所有の標本です。

1,スパイダーコイルに挑戦しよう

KENJI KOBAYASHI

鉱物の魅力

「鉱物の結晶は本来この世に全く同じものは二つとないわけですよね。そうした事実をぼくたちは思い起こしてみるといいんじゃないかな。

明礬で作る結晶の実験なんかでも、本を読んでいると枝のような結晶が付いてできたら取るようにと書いてある。それはとりもなおさず、決まった形に育成していくことがいいと言っているようなものだよね。でもそうじゃなくて、それぞれに美しいと感じられる形があるし、天然現象としてその結晶自身が持っている方向のようなものがありんじゃないかと思うんです。

同じ鉱物が二つとないという鉱物の世界のようにね。そしてそれは、まるで人間がそれぞれの個人の魅力を自由な形で表現できる世界というのが理想だと思うようにね。

同じ種類の鉱物を並べても同じようには見えない。しかも一つの鉱物の中に数種類の鉱物がお互いを排除しないで共存しているものもある。鉱物、いや天然かな、そこには無駄や差別という概念がなくて素晴らしい。人間の世界もこんな風に、お互いを認め合えていけたらいいよね。

黄鉄鋼に褐鉄鋼がくっついていたり、透石膏に褐鉄鋼がくっついて、その後に中が溶けて空洞ができ外形だけが残っているものとかも洗う。珍しい標本だけど、これなんかもある意味で遺影の結晶とも言えるよね。

中心が透石膏でそのまわりに褐鉄鋼が仮晶した後、内部の透石膏が溶去して褐鉄鋼の部分だけが残ったもの。
Santa Eulalia,Mexico

示準化石や示相化石のように、化石だと全てではなくともその年代を同定できる場合があるけど、鉱物結晶はできるものに何千年かかったのか何万年なのかなかなか分かりづらい。それらは大抵光も当たらない場所で、ただただ変化し成長し続けていたわけですよね。

ここに海緑石化した貝だけど、どういう条件が揃えば貝のところだけが変化したり置換したりするのか、とても不思議なことだと思う。

腹足網の化石。外殻が海緑石(Glauconite)に置換されている。(記事を複写)
[Turritella terebralis]
Nureci,near Laconic,Central Sardinia,Italy

そんな神秘的なことがぼくたちの前にあらわれてくる。それを思うと、人間の世界から少し離れて自由な気持ちになれるわけです。

子供の頃から人と同じように物事ができなくて寂しくなったり孤独を感じたりしたことがあったけど、いまはそんな自分を変だと感じないでスムシ、心が落ち着いてきたと思う。

日常で大抵の人が感じる軋轢(あつれき )って、基本的には人間関係ってことが多いんないかしら。そんな時、鉱物の世界は一つの架け橋になってくれるような気がしますね。」

柱状の緑泥石を核とした、ザラメ砂糖のような水晶の結晶
Artigas, Uruguay

ー見た目に美しい鉱物ですが、精神性にまで影響があったりするんですね。ところで、人工の鉱物や宝石についてはどう思われますか?

「鉱物と宝石を趣味にする人ではタイプが違う場合があるように感じます。宝石で偽物を摑まされたとか嘆く人がいるけれど、その人がそれがガラス玉出会っても分からないかもしれないでしょ。それなら、あるがままに存在する天然のコランダムのルビーやサファイヤをあえてカットして磨くより、ガラス玉を付けても見た目には問題ないいじゃない(笑)。

硬度に違いがあるくらいで、もし赤くて透き通っているものとしてだけそれを見るのであれば、天然の鉱物である必要はないかも知れないね。

聞いた話ですが、最近の技術はすごくて、天然のエメラルドにはそれぞれに包含物やスがあるけど、人工のものにはそれがなくて均一だから見分けられていたんだそうです。それが今や、いかにして人工のエメラルドに天然に似た包含物やスを入れるかということになってきて、なかなか鑑定する人も大変だと思うけど、それはそれで天然の鉱物が少しでも助かるならいいなと思うんですけど(笑)。」

ー小林さんは色々な表現活動をされていますが、鉱物をテーマにしたものは作られているのですか?

「ぼくは怪物とか模型飛行機や星を見るのが好きだったし、絵の題材として怪物や透明なものや光ったりするものはよく出てきたし、高校の頃には水晶とか描いていたこともあった。

それは作品として仕上げ用というよりも、ただ好きなものを描いていた感じですね。みんなもそうかも知れないけど、今自分のやっている仕事と、そうなりたいと思っていたことが必ずしも一緒でない時期ってあるよね。でも表現方法は色々だけど、子供の頃から好きだったものってそんなに変われるものじゃないと思うんです。」

ー鉱物に対する思いがだんだんと作品と融合してきたわけですね。

「ぼくはこれまで生きた年と同じくらいこれからも生きているとも思えない。そうすると、だんだんと自分の素性に近いところで生きるようになってきたと思うんです。今までは作品を作ることと鉱物を見るということは意識として別のものだったけど、だんだんと近づいてきた部分があるような気がする。だからい色の変わる水晶の作品とか、鉱石ラジオとか人工結晶を作るようになったんです。

日常の中で記憶って時とともに薄らいでいくようなことがあっても、変わらないで蘇ってくるんです。それで、やっと自分のやりたいことが少しみつかてきたというか、昔のぼくと同じように不思議や鉱物が好きで、鉱石ラジオや人工結晶みたいなものまで興味がある人のために、何かできないかというのが今の興味なんです。

「ついにアブナイ博士の仲間入りをしたな!」とか言われたけどね(笑)

kingdom-kristal from Kenji Channel on Vimeo.

*2002年のメディア掲載記事より編集抜粋し、画像や動画は新たに付加しています。

KENJI KOBAYASHI

プロキシマ系鉱物ー[PROXIMA-INVISIBLE NUPTIALS]より

[プロキシマ;見えない婚礼-PROXIMA-INVISIBLE NUPTIALS] 体裁:A5/196頁/上製本(シルクサテン装・三方小口プラチナ箔)/総写真図版95点(内カラ-74点) 装丁:小林健二 / 編集:三菱地所アルティアム / 発行:銀河通信社  *残念ながら品切れが長らく続いております。

[プロキシマ;見えない婚礼-PROXIMA-INVISIBLE NUPTIALS]
体裁:A5/196頁/上製本(シルクサテン装・三方小口プラチナ箔)/総写真図版95点(内カラ-74点)
装丁:小林健二 / 編集:三菱地所アルティアム / 発行:銀河通信社 
*装丁、内容ともに美しい本です。残念ながら品切れが長らく続いております。

小林健二作品集「プロキシマ」 とても美しい本です。

小林健二作品集「プロキシマ」

[PROXIMA-見えない婚礼(INVISIBLE NUPTIALS)]

プロキシマとは星の名です。

ケンタウルス座のアルファ星の伴星の一つで、主星が明るいため見つけにくい星であります。

またこの星はNearest Star(最近星)と言われ、地球に最も近い恒星として人間に知られていて、地球からの距離は約4.27光年で、27万天文単位、つまり地球から太陽までの距離のおよそ27万倍ということになります。

この少し想像を超えてしまうような遠方の星が、地球人にとって最もプロキシマ(すぐそばの意)な星なのです。そしてこのプロキシマのあたりは、地球型の生命系の存在が最も期待されている場所でもあるのです。

ある日、宇宙から見ればそんなに近くの、そしてそれほど遠い方向から、ぼくは一通の幻をもらった気がしたとしてください。

プロキシマケンタウリとも呼ばれるこの星は、10.7等星で太陽の0.1倍くらいの大きさの星と考えられています。

このまれに見る太陽系と似ている惑星たちは6つの地球型と思われるもの、2つの木星型に似ているもの、そしてリング状の軌道上星団と無数の彗星型小惑星が存在しています。組成的には3つの重い金属と珪酸を中心としたものと、2つのまさに地球のような水と岩石質からできている内惑星をもつ第六番目の惑星、それがこの幻の故郷の一つなのです。やがて付けられるべきその星の名はナプティアエ(婚礼の意)です。

この場所では、重質内惑星と木星型巨大惑星との境に位置しながらさまざまな影響を受け、さらに太陽に当たるプロキシマが、三重連星という複雑な重力場を持っているために、ナプティアエでは太陽系にはない現象が多数あるのです。

たとえば高位成層圏からの強い電離粒子流によって起こされる、オーロラとも異なった「緑の少年」と呼ばれる現象。あるいは1プロキシマ年(2740地球年)に一回、ナプティアエの衛星帯のダークマターが、一種の太陽風である個体微粒子と作用し、レオロジー的効果によってナプティアエの大気中に巨大な地質層をわずかな時間、音楽のような音響とともに現出させる「影むらさきの浜辺」など、これらは地球上の生命にも感動を与える美しい現象です。

ここはまた、星の意識がアクチノイド系物質をはるかに上まわる高原子量物質を生成し、儚(はかな)い瞬間的出合いの中に、陽電子や単極磁場と作用している恋心やためらいのような・・・そんな夜明けの世界なのです。

また地質学的に見ると、地殻に当たる外層構造はおよそ60kmにまで達し、それはほぼ全体が無色の無水珪酸によって構成された巨大な硝子球のようで、上窓から眺める景色は、地球人にとっては心もとなく気が遠くなるばかりです。

しかしながらその地中には穏やかな晶洞の世界があって、高分子の有機質的結晶という状態が生活をしています。上空を見上げれば、遥か彼方まで回析や複雑な屈折をくりかえしながら運ばれてくる、プロキシマからの緑色の光に煌めいている石英の透質な天井、巨大なクレーターの底より見える、アイスブルーの大気と、地平に見える茜色と水色の他の2つの太陽、そして眼下には、かぞえきれない色彩に輝いている鉱物たちと水の世界。

もはやあらゆる地球人の言語は、ここでは意味を失ってしまうのです。

太陽系にも同じように存在している、多数の元素。そして水やマグマによって引き起こるスカルンやペグマタイトの鉱床。そこは重力の違いや、アスタチンやプラセオジムを含む大気によるためか、地球に似ているところと想像も絶する風景とが入りまじっているのです。

侵しがたく、また静かなる神秘の都。そこにはまた信じがたい花をつける鉱物たちがいて、1プロキシマ年に2度おとずれる日向の季節に、彼らはいっせいに花を咲かせます。7つの性と27種の核酸基によって生きる、亜酸性鉱質膠朧体(あさんせいこうしつこうろうたい)で、地球に於いて科学上分類するとすれば、鉱物に最も近い約35億年の変性二相系的寿命を持ったものたちです。

これら鉱物のように見える生命系を考えていたりしながら、「彼らは本当に生きているの?」と思ったり、また「そもそも生きているとはどんなことなのだろう?」とも思ったりするのです。

 

やがて幻は、場所や時代を同定しづらい、おそらく日本の過去の風景へとぼくを誘(いざな)うのです。そしてその移行の間中、一種のものを語るような言葉が静かに流れています。

「これはかつて君が立っていた場所からすると、すでに過ぎて行った出来事として捉えられている。それらは『見えない学会;INVISIBLE COLLEGE』を作った高い知性の領域から『植物の婚礼への序説;PRELIMINARIES TO NUPTIALS OF PLANETS』の時代よりすでに始まり、実は自然科学的には『知られていない場所;TERRA INCOGNA』としてラップランドのトナカイの群の中に隠されていたものなのだ・・・」

わずかずつ感じてくるのは、時の流れが穏やかで、そして、澄み渡ったように感じるものがあって、徐々にそれが川のそばにあり、初夏の夕方だということがわかってくる。その風景は今宵、七夕をむかえようとしている。ぼくは誰かに案内されるようにしてその町を見ている。そこは貧しく、人々はいかなる人も質素でひどくぼろぼろの木綿の絣を着ているが、どれもがまたとても清潔で美しい。家々は皆長屋の様であるのに、何故か瀟洒(しょうしゃ)な雰囲気をもっている。

そしてその町のはしからはしへとわたってゆく中で、ぼくは誰かに案内されているのではなく、誰かの思い出の中に紛れてしまっているのだと気づき始めていた。

照れながら笑う子供、またその子の手の上に小さな色のついた透きとおる飴をのせる年配の人、ともに宝物のようにそれをあつかう。1年に1度のこの聖なる夜のため、人々は思い思いに竹や自分を際立たせている。今宵は一人一人に、そしていたるところ多数の場所で奇蹟が起きることだろう。

この町を上空からふりかえると、その暗い宵闇の中に静かに瞬く数々のあかりに銀河を見るような想いがして、そして、あの結晶鉱物たちの世界と極大な過去と未来とを分かつことなく共通して存在する、この不思議な目には見えない世界・・・。

一瞬わずかに目が合っただけ、あるいは肉体的には出合うこともなくても、共に命の奥底で通じ合う自由への心根。大きく色のついた美しい短冊で夜を飾る(ああ、まさにこれらの人は咲いている花なのだ)。

星のよく見えるそんな町だから、みんな目が大きく美しいのかもしれない(ああ、あの超えがたい27万天文単位を、確かに系ながるものたちは合ったのだ)。

ぼくのこころまでが、蛍のように光を点されたとき、音のない拍手のようなものが聞こえそうになったので、ぼくは振り返ると、植物や森や鉱物のような人々がまるでほほえむようにゆっくりと口に指をあてて言う、「もう少し聞いてみてください」。そしてその指は翼のようにして夜空をさしながら、こんな事をこだまのように発声する。

「実はこの世は全ての場所でいつでさえ、見えない婚礼がおこなわれている。生きものたちはその方法で巡り逢い、まるで知れないようにして通じ合い、そして、知らないところから知られない場所へと移行してゆくみたいなのです。1人のものたちは決してなく、この世界のあるよう全てはどれも失われる事なく、死などもなくて、別れに悲しむ事はないのです。私たちは如何なる瞬間でも出合っていて、そしていかなる永遠の間中、互いに見えない婚礼によって祝福をうけているのです」。

ああ、こんなにも近くて遠い場所から、いつのまにか声はいくつかの和音や和声となり、やがて静かな夜明けの合唱となって、透明な風景ヘとけてゆく・・・

しばらくして巨きな青空かあさが、明けてくるようなそんな光の気配が広がっていった・・・。

2000年 春 小林健二

 

幻の星で結晶の花(プロキシマ系鉱物)が咲いている話、育成するように丹精して人工結晶を育てる方法、スライドで天然の結晶と人工結晶を見ながら、その組成や作り方などを解説しました。 まあ、小学生の頃から作りたいと思っていたイメージを実現するに至った作品のエピソードも印象的でした。実際に工具を使って見せたり、特殊な光源によって石を光らせたり、また偏光する液体の実験、電磁波や球体が浮く実験などがあり、普段地球が浮いていることを感じことは難しくても、物体が浮くのをみて、リアルな不思議をアートで感じる体験になりました。 観客からの質問にも答えて、自分にとって何が幸せか考えてみる時間を持つことや、夢を見続けて自分にしかできないことを見つけ、そして、していってほしいという話がありました。

幻の星で結晶の花(プロキシマ系鉱物)が咲いている話、育成するように丹精して人工結晶を育てる方法、スライドで天然の結晶と人工結晶を見ながら、その組成や作り方などを解説しました。
また、小学生の頃から作りたいと思っていたイメージを実現するに至った作品のエピソードも印象的でした。実際に工具を使って見せたり、特殊な光源によって石を光らせたり、また偏光する液体の実験、電磁波や球体が浮く実験などがあり、普段地球が浮いていることを感じことは難しくても、物体が浮くのをみて、リアルな不思議をアートで感じる体験になりました。
観客からの質問にも答えて、自分にとって何が幸せか考えてみる時間を持つことや、夢を見続けて自分にしかできないことを見つけ、そして、していってほしいという話がありました。

彼はいくつかの液体や粉体の薬品を水の入った容器に入れていきました。 一つ一つ薬品が入るたびに何かしらの反応が起きているようで、最後のものを入れた後、会場を暗くすると、容器の中の液体は美しいピンク色に発光し始め、また消えたり、それらを交互に繰り返し明滅しました。まるで液体が生きているような不思議な実験でした。

彼はいくつかの液体や粉体の薬品を水の入った容器に入れていきました。
一つ一つ薬品が入るたびに何かしらの反応が起きているようで、最後のものを入れた後、会場を暗くすると、容器の中の液体は美しいピンク色に発光し始め、また消えたり、それらを交互に繰り返し明滅しました。まるで液体が生きているような不思議な実験でした。

トークでしばしば行う化学実験の一つ 明滅する蛍光溶液(ペロウソフ・ザボテンスキー氏からの報告

トークでしばしば行う化学実験の一つ
明滅する蛍光溶液(ペロウソフ・ザボテンスキー氏からの報告)

[ELFLITE]プロキシマ系鉱物 Phenyl Salicylate, etc

[ELFLITE]プロキシマ系鉱物
Phenyl Salicylate, etc

[SPOREMITE]プロキシマ系鉱物 Potassium Aluminium Chrome Sulfate Dodecahydrate, etc

[SPOREMITE]プロキシマ系鉱物
Potassium Aluminium Chrome Sulfate Dodecahydrate, etc

[FLAVUSFLOSITE]プロキシマ系鉱物 Potassium Hexacya No Ferrate(ll) Terrahydrate, etc

[FLAVUSFLOSITE]プロキシマ系鉱物
Potassium Hexacya No Ferrate(ll) Terrahydrate, etc

[VIRIDISITE]プロキシマ系鉱物 Nickel (ll)Sulfate Hexahydrate, etc

[VIRIDISITE]プロキシマ系鉱物
Nickel (ll)Sulfate Hexahydrate, etc

[AMBERITE]プロキシマ系鉱物 Lithium Trisodium Chromate Hexahydrate, etc

[AMBERITE]プロキシマ系鉱物
Lithium Trisodium Chromate Hexahydrate, etc

 

*作品集「プロキシマー見えない婚礼」より抜粋編集しております。小林健二が2000年当時に執筆した内容が、まさに今立証されているものもあり、不思議な感覚になります。

化学実験や電気の不思議な働きなどを自身の作品を通じて楽しむ体験型のトークショーを行っている。 *Gallery ef(東京)でのトークの様子。

化学実験や電気の不思議な働きなどを自身の作品を通じて楽しむ体験型のトークショーを行った時の画像。
*Gallery ef(東京)でのトークの様子。

個展[CBALT CHRYSALIS] ARTIUM(福岡)で開催された展覧会は、培地を使用した実験的な内容。画像は作業中の小林健二

個展[COBALT CHRYSALIS]
ARTIUM(福岡)で開催された展覧会は、培地を使用した実験的な内容。画像は作業中の小林健二

展覧会[COBALT CHRYSALIS」の詳しい内容はhttp://www.kenji-kobayashi.com/1992cobalt.html

展覧会[PROXIMA-INVISIBLE NUPTIALS]の詳しい内容はhttp://www.kenji-kobayashi.com/2000proxima.html

 

KENJI KOBAYASHI

 

受話回路(ヘッドフォンやイヤフォン)

受話回路は基本的には受話器だけで、検波回路によって高周波電流から分離された音声信号を実際に耳に聞こえるようにする部分です。受話器にはヘッドフォンとイヤフォンがあります。

ヘッドフォン

ヘッドフォンの外観は現代のものと似ていますが、スピーカーなどを鳴らすほどの力のない1球式(真空管)ラジオに使用されるためにとても高感度につくられていました。 1875年にアメリカのベル Alexander Graham BELL (1847-1922)によって発明され、やがて電話の交換手の両手を自由にするため頭に乗せる受話器として改良された時計型受話器を原型としています。

JOAKの本放送が始まった大正14年当時のヘッドフォン付き鉱石ラジオ。

JOAKの本放送が始まった1925年頃のヘッドフォン付き鉱石ラジオ。

精度高く作られた当時のヘッドフォンは「素人には決して工作できない」と本にでてきますし、「初心者には片耳式で充分」と言うようにとでも高価でもありました。当時の雑誌の記事にも「鉱石ラジオは作ってみたが、受話器が高くて放送はまだ聞いていない」といったものを見かけます。

鉱石ラジオや1球式ラジオが全盛のころに最も多く作られ普及しましたが、鉱石ラジオ本体よりも高価なものだったようです。

両耳式ヘッドフォンのいろいろ

両耳式ヘッドフォンのいろいろ

ヘッドフォンの受話部分の中の状態

ヘッドフォン受話部分の中の状態

代表的なヘッドフォンの構造です。エボナイトでできたケースとその中に永久磁石、極片と呼ばれる軟鉄製の鉄芯にコイル、それに薄い鉄板製の振動板から成り立っていました。

代表的なヘッドフォンの構造です。エボナイトでできたケースとその中に永久磁石、極片と呼ばれる軟鉄製の鉄芯にコイル、それに薄い鉄板製の振動板から成り立っていました。それぞれの部品は感度を上げるためにいろいろ工夫がしてありました。永久磁石は永磁性を失わないようにタングステン綱やクローム綱を用い、振動板はスタローイ綱板にクロームのメッキをし、コイルは0.05~0.08 mmのとても細い絹巻き銅線によって6000~ 20000回くらい巻かれてありました。 これらは当時では高度な技術であったと思われます。

作動原理は、永久磁石によって磁化された鉄芯が0.2mm前後の空隙(ギャップ)をへだててうすい鉄板を常に引きつけています。やがてコイルに音声信号が入ってくると電磁石の原理でコイルには交番する強弱を伴った磁力が発生し、振動板を振動させ、それが音として聞こえるようになるのです。

1、振動板は常に永久磁石の力でほんのすこしのギャップを開けて引きつけられている。 2、コイルに交流電流が流れると電磁石の原理でコイルの鉄芯に微弱に変化する磁力が発生する。 3、2で発生した磁力が永久磁石の磁力を強めたり弱めたりすることで、引きつけられていた振動板が振動子、音が発生する。

1、振動板は常に永久磁石の力でほんのすこしのギャップを開けて引きつけられている。
2、コイルに交流電流が流れると電磁石の原理でコイルの鉄芯に微弱に変化する磁力が発生する。
3、2で発生した磁力が永久磁石の磁力を強めたり弱めたりすることで、引きつけられていた振動板が振動子、音が発生する。

振動板の厚さは普通0.1mm程度で、薄ければ薄いほど感度はよくなりますが、あまり薄いと周波数特性が悪くなり、音がよくなくなります。また固有振動数を音声の周波数より高くしないと、ビリビリしたりキンキンと共振してしまう音域ができてよくありません。またゴムの輪をパッキングにすることで共振を起こさないように工夫されていて、直径はだいたい5cmくらいです。

コイルは直流抵抗でおよそ1~ 2 kΩ くらいで(テスターなどではかる場合)、インピーダンス(Z:交流における周波数によって変化する抵抗分)は1kHzで10~ 40 kΩ くらいです。インダクタンス(L)は0.5~ 3Hくらいです。

またこのヘッドフォンには別の構造をもったものもいくつかあり、例としてはバランスドアーマチェア型とかマグネチックコーン型と呼ばれるもの(ヴォールドウィンマイカ受話器など)があります。

下が一般的なヘッドフォン、上がヴォールドウィンマイカ受話器です。

下が一般的なヘッドフォン、上がヴォールドウィンマイカ受話器です。

永久磁石の磁極(N、S極)の間にコイルを置いて、さらにその中に軟鉄片を、その中心のところを支点としその一端をレバー(ビヴォット)として、マイカでできた振動板を動かすことで音に変えるというものです。このタイプを測定してみると以下のようなスペックになりました。 R=693Ω 、 Z=29 3kΩ (l kHz)、L=1.48H またどのタイプにおいても、両耳式と片耳式がありました。

永久磁石の磁極(N、S極)の間にコイルを置いて、さらにその中に軟鉄片を、その中心のところを支点としその一端をレバー(ビヴォット)として、マイカでできた振動板を動かすことで音に変えるというものです。このタイプを測定してみると以下のようなスペックになりました。 R=693Ω 、 Z=29 3kΩ (l kHz)、L=1.48H
またどのタイプにおいても、両耳式と片耳式がありました。

イヤフォン

イヤフォンにはクリスタル式とマグネチック式があります。マグネチック式はヘッドフォンと構造が似ていて、インピーダンスが8Ω とか16Ω とひくく、もっと電力がないと鳴らすことが出来ないものが多いので、鉱石ラジオには向きません。

クリスタル式は価格的にも感度的にも、そしてクリスタルを用いるところなどもまさに鉱石ラジオ(クリスタルセット)にはぴったりのものでしょう。

ただ実際は、戦後になって鉱石ラジオがゲルマラジオに置き変わったころにヘッドフォンがクリスタルイヤフォンに置き変わっていったので、ちょっとすれ違いの感じです。このクリスタルイヤフォンも残念ながら最近では日本で生産されていないと思いますが、ジャンク屋や古い電気屋さんにきいてみるとけっこう手に入るはずです。

構造はこのようになっていますが、これはロッシェル塩Rochelle saltと呼ばれる結晶を使っています。

構造はこのようになっていますが、これはロッシェル塩Rochelle saltと呼ばれる結晶を使っています。

ロッシェル塩は酒石酸ナトリウムカリウム四水和物

(Potassium Sodium Tartrate Tetrahydrate 2NaKC4H406・4H20)で、酒石酸を中心とした水和化合物です。酒石酸は天然のブドウやその他の果実中に存在してワインを醸造する過程等で作られ、昔のサイダーやラムネの味付けにも使われた清涼感のあるすっぱい味のものです。

ロッシェル塩は1672年、フランスのロッシェルという町の薬剤師セニェットSEIGNETTEがワインを作る際に副産物としてできる酒石を原料にして精製して利尿効果のある家伝の秘薬として発売したものです。地名からロッシェル塩、あるいは創製者の彼の名前からセニェット塩とも呼ばれ、無色透明の斜方晶系半面像晶族(Rhompic-hemi-hedral class)に属する粒状結晶です。

このロッシェル塩にはピエゾ圧電気効果piezo-electric effectというおもしろい性質があります。これは水晶、 トルマリン、リチア電気石などにもあり、1880年にキュリー兄弟Paul Jacques CURIE(1855-1941)、Pierre CURIE(1859-1906)によって発見されました。

上記の結晶に機械的に圧力を加えるとある方向に電気(起電力)を発生させるというもので、 トルマリンなどが電気石と呼ばれるのはそのためです。そしてその逆に結晶に対してある方向に電圧を印加すると機械的に歪むことを、 翌1881年に同じフランスのリップマンGabriel LIPPMANN(18451921)が発見しました。これをピエゾ圧電気逆効果converse piezo- electric effectと言い、クリスタルイヤフォンはこの性質を利用しているのです。水晶は高い周波数で発振できるので水晶振動子としてクォーツ時計などに使われ、低い周波数でも最も大きく振動するこのロッシェル塩の結晶がクリスタルイヤフォンに使われています。

クリスタルイヤフォンの構造イヤフォンの構造についてもう少し説明すると、内部に入っているロッシェル塩の結晶は1cmヘーホーくらいのものを厚さ0.3 mmほどにスライスして、2枚を電極をはさむように接着してあります。このようにクリスタルイヤフォンはコンデンサーと同じ構造なので、検波回路で並列につなぐコンデンサーが必要ない場合が あると説明したのはこのためです。

またこのクリスタルイヤフォンは弱く、直流の電圧がかかるとこわれることもあるので、並列に抵抗(500 kΩ ~ 1MΩ )を入れたりします。

ロッシェル塩は音声信号によって振動して、さお(レバー)と呼ばれる支持体によってアルミの薄い0.1mmほどのコーン状の振動板を動かして発音する仕組みになっています。直流抵抗Rはもちろんコンデンサーと同じではぼ無限大、インピーダンスZは100 kΩ~ 5MΩ (メグオーム)くらいです。

市販されていたクリスタルイヤフォンも後期のものは、ロッシェル塩のかわりにチタン酸バリウムを用いて作ったピエゾ圧電素子を使っているようです。

イヤフォンの中の構造

近年のイヤフォンの構造

ロッシェル塩については人工結晶を作るでもご紹介しております。

*この記事は、小林健二著「ぼくらの鉱石ラジオ(筑摩書房)」より抜粋編集しております。

KENJI KOBAYASHI

 

人工結晶を作る

ロッシェル塩(酒石酸ナトリウムカリウム四水和物)を使ってクリスタルイヤフォンを作ることはかなり難しそうですが、ロッシェル塩の大きな単結品を使って、この結晶がピエゾ電気効果(正確にはピエゾ圧電気逆効果)によってほんとうに音を発することを確かめることはできます。それにはまずロッシェル塩の単結晶を作る必要があります。実はこの結晶作りだけでも十分に興味深く楽しいものなので、ごく簡単に紹介してみたいと思います。

市販されている酒石酸ナトリウムカリウムは透明な1mm弱のザラメのような感じのもので、なめると塩っぱいような少し苦いような味がして、溶けるときにちょっと冷たさを感じます。

市販されている酒石酸ナトリウムカリウムは透明な1mm弱のザラメのような感じのもので、なめると塩っぱいような少し苦いような味がして、溶けるときにちょっと冷たさを感じます。

水100gを30℃ にしてそこに200gのロッシェル塩を入れ、溶けるだけ溶かしてシャーレなどの平たいお皿に溶けた上澄みだけを入れ、それを発泡スチロールなどの箱に入れ静 かにおいておきますと、四角い平たい結品が析出してきますので、その中から形のよいものを選びます。

水100gを30℃ にしてそこに200gのロッシェル塩を入れ、溶けるだけ溶かしてシャーレなどの平たいお皿に溶けた上澄みだけを入れ、それを発泡スチロールなどの箱に入れ静かにおいておきますと、四角い平たい結品が析出してきますので、その中から形のよいものを選びます。

この際気温が高い夏期などには、40℃ の水にもっとたくさん溶かしてもよく、共にほぼその温度における飽和溶液にして使います。少し時間がかかりますが、室温と同じ温度の水に少しずつロッシェル塩を入れて溶け残りが出てきたところで飽和溶液と見なしてもけっこうです。ただ、あまりにも溶液温度と保管する所とに温度差があったり、保温して徐々に温度を下げていかないと過冷却の状態になってしまい、一気に細かな細品が析出してしまい、失敗となります。この場合はもう一度溶かしてやり直します。

小林健二「ぼくらの鉱石ラジオ」

この作業でいい形のものが最初10個くらい見つけられたら溶液をガーゼなどで漉して、 キラキラしたとても細かい結品があればほんの少し暖めてこれを溶かして熱がとれた後、さっきの結晶(種結品と呼びます)をその中に入れ、また成長させてゆきます。

そしてだんだんと大きくして、欠けたり、小さな結品がくっついてしまわないものを選んで繰り返してゆきます。

そしてだんだんと大きくして、欠けたり、小さな結品がくっついてしまわないものを選んで繰り返してゆきます。

このように入工結晶を作っていく方法には基本的に飽和点を下げることで結晶を析出させていく冷却法と、溶媒を揮発させ溶質濃度を上げながら結晶析出をうながす蒸発法とが代表的です。

ロッシェル塩については種結品を冷却法で作り、その後を蒸発法で行うとぼくはよいと思います。うまくなると10 cmくらいの大きなものも作れると思いますので、いろいろ工夫してやってみてください。

ロッシェル塩については種結晶を冷却法で作り、その後を蒸発法で行うとぼくはよいと思います。うまくなると10 cmくらいの大きなものも作れると思いますので、いろいろ工夫してやってみてください。

冷却法で成長を促進する場合も、できる限り少しずつ温度が下がるようにしないと失敗します(理想的には1日で0.1度くらいの下がり具合)。そして大きな結晶を作るには何日もかかります。温度管理に自信がない場合は蒸発法で大きくすることをすすめます。この場合は種結晶があらかじめ3~ 5 mmくらいになったものを使い、結晶を作ろうと思うところの室温と同じ温度の飽和溶液を育成母液として使い、ゴミやチリが人らないように心がけで気長にやることです。育成母液に種結晶を入れ10時間~ 1日おきに観察して、種結晶のまわりのところなどにたくさん小さな結晶が析出してくるようならガーゼなどで漉して、きれいになった母液に再び種結晶を戻すことを繰り返します。

大きな結晶ができました。

大きな結晶ができました。

そして大きな結晶ができたら布などで液を拭いよく乾かしたあと、いちばん広い向かい 合う両面に錫箔あるいはアルミ箔を貼り、そこにトランジスタラジオのイヤフォンからの線、あるいはステレオのヘッドフォンやスピーカーの端子からの線をそれぞれに接触させて、少しづつ音を大きくしていくと、結晶から音が出てくるのを確認できるでしょう。

そして大きな結晶ができたら布などで液を拭いよく乾かしたあと、いちばん広い向かい合う両面に錫箔あるいはアルミ箔を貼り、そこにトランジスタラジオのイヤフォンからの線、あるいはステレオのヘッドフォンやスピーカーの端子からの線をそれぞれに接触させて、少しづつ音を大きくしていくと、結晶から音が出てくるのを確認できるでしょう。

そして共鳴箱やピンと張ったグラシン紙(ブーブー紙)に取り付けるともっと大きくなります。

もしできるなら、結晶を薄くスライスしたりさらにはそのスライスしたものを貼り合わせたりすると効果的です。もしスライスして貼り合わせることができるなら、 2枚のロッシェル塩の板のあいだにも錫箔を入れて貼り、その端と両側の箔をショートした部分にオーディオ信号を印加するといいでしょう。

ぼくはダイヤモンドのブレードのついた石やガラスを切るバンドソーでロッシェル塩の飽和溶液をかけながら切りますが、こんなことは一般的ではありません。しかし時間をかけるなら、水でしめらせた糸を張った糸ノコで少しずつカットすることができ、この方法がいちばんきれいに切ることができます。

写真6は左から単結品がいくつか群品となったロッシェル塩の大きな結品、まん中は 人工水晶(自作ではありません)、そして右は育成母液のなかに石やなにかの塊(この場合はアンチモンの塊)を入れておくときれいな鉱物標本のようなものを作ることができる例です。

左から単結晶がいくつか群品となったロッシェル塩の大きな結晶、まん中は人工水晶(自作ではありません)、そして右は育成母液のなかに石やなにかの塊(この場合はアンチモンの塊)を入れておくときれいな鉱物標本のようなものを作ることができる例です。

*この記事は、小林健二著「ぼくらの鉱石ラジオ(筑摩書房)」より抜粋編集しております。

reblog:銀河通信より

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