美術家が自分の作品を通してどんどん音楽に接近し、美術と音楽が表裏一体になった形での製作活動を始めるようになった・・・というのはなかなか興味深い。そんなユニークな小林健二さんにインタビュー。
素材はガラスだったり、紙だったり、金属だったり光だったりする。その場にその作品を感じ取ってもらうための音楽がある。だから、音楽も作品の一部であるわけだ。まず、友人たちの勧めで自分のピアノ演奏を録音してみた。・・・そしてシンセに手を出し、そして引き続きエフェクター各種も揃えていく。音作りへのこだわりは、いかにも感覚人間らしい。
楽器觀についてきてみた。
「美術だったら、例えば絵だったらどんな筆や材料を使っても、最終的には結局手を動かす。音楽に関しては、求める音質によっては機材の占める割合は大きい。だから自分にあった機材を入手していきたいと思う。」
今は視覚と聴覚だけど、ゆくゆくは温度や香り、皮膚感覚なども取り入れた作品づくりも考えていきたいとのことだ。
*1983年、小林健二が初めて取材を受けた時の記事を抜粋編集し、画像は新たに付加しています。